IDDM
【あい・でぃー・でぃー・えむ】
(疾患名)
(英:Insulin Dependent Diabetes Melitus)
[同→インスリン依存型糖尿病(高血糖症)][類→1型糖尿病(高血糖症)



糖尿病(高血糖症)とは、血液中の糖分を細胞内に取り込めなくなることが原因で生じる、さまざまな病変(主として全身血管合併症)の総称である。糖分を血液中から細胞へと取り込む際に不可欠となるホルモンがインスリン(→)であり、したがって糖尿病(高血糖症)の問題を取り扱おうとすれば、必然的にインスリンが関わってくることになる。

インスリンは膵臓のβ細胞(→)から血液中に分泌されるホルモンであるが、生存する上で「身体外部からのインスリン投与」に「依存する必要がある」タイプの糖尿病(高血糖症)は、特にこの名称で呼ばれる。したがって、“IDDM”は「病型」(発症原因)による分類ではなく、「病態」(必要とされる血糖コントロールの状態)による分類である。

なお現段階では、体内にインスリンを取り入れるには、基本的に注射以外の方法がない。

日本の場合、全糖尿病(高血糖症)患者数のうち、IDDMが占める割合は5%以下とされている。「依存する必要がない」タイプの糖尿病(高血糖症)は、NIDDM(Non Insulin Dependent Diabetes Melitus、インスリン非依存型糖尿病(高血糖症))として区別される。よって95%以上はNIDDMとなる。