●1型糖尿病(高血糖症)
【いちがたとうにょうびょう(こうけっとうしょう)】
(疾患名)
(英:Type-I Diabetes Mellitus)
[類→IDDM(インスリン依存型糖尿病(高血糖症))



糖尿病(高血糖症)の中でも、特に自己免疫反応など、膵臓のインスリン分泌機能の著しい低下および完全な欠損によって発症するものを指す。

“IDDM(インスリン依存型糖尿病(高血糖症))”と“1型糖尿病(高血糖症)”の区分はほぼ重なるが、厳密には両者の病型(発症原因)は異なる。IDDMには、ミトコンドリア遺伝子異常(→)など、自己免疫反応以外の発症原因でも、「身体外部からのインスリン投与に依存する」糖尿病(高血糖症)は全て含まれるからである。

ただし最近の研究成果から、“1型糖尿病(高血糖症)”は厳密には3つの亜系(自己免疫性、非自己免疫性劇症型(→)、非自己免疫性慢性型(非劇症型))に分類されることが判ってきたので、それらを同一の病型として扱わないよう、注意が必要である。

なお、自己免疫反応によって膵臓のβ細胞が破壊されると、インスリンの自己分泌はごく短期間で殆ど0かあるいは完全に0になるので、1型糖尿病(高血糖症)の殆どが「インスリン依存型」つまり“IDDM”に分類される。ただし、自己免疫疾患であっても徐々に病状が悪化していく例もあり、このようなケースはSPIDDM(→)(Slowly Progressive IDDM(緩徐進行型IDDM))として扱われる。