●低血糖昏睡
【てい・けっとう・こんすい】(症状名)
英:hypoglycemia coma



低血糖(→)が重症化したため、意識を失って昏睡状態に陥ること。最悪の場合は死に至ることもある。

低血糖昏睡に陥った場合は、救急車で病院に搬送し、ブドウ糖を静脈注射してもらうのが最も適切である。

一般的には、低血糖に陥っても、低血糖を察知した膵臓α細胞からグルカゴン(→)が分泌され、それが肝臓内のグリコーゲンをブドウ糖に変換して血糖値を上げるように働く(肝糖新生)ため、長期間放置しておけば自力で回復することが知られている。

しかし、大量に飲酒している場合などには、アルコール分解のため肝臓のグリコーゲンが枯渇しているので、肝新生による血糖上昇が期待できなかったり、低血糖昏睡が長時間続くと浮腫により脳に障害が残る可能性がある(低血糖後遺症(→))ので、低血糖昏睡はできる限り放置せず、一刻も早く回復させる必要があるし、またその前に予防するべきである。