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  京の商店街チャレンジ21 平成15年度実績報告書



宇治橋通商店街振興組合

 『宇治橋通り親子のひろば「つむぎ」づくり』 



事業者概要
 ・実施団体名 宇治橋通商店街振興組合 
 ・代表者名 理事長 中西 敏 
 ・所在地 宇治市宇治壱番65−5 
 ・ホームページ http://www.wao.or.jp/ujibashi/ 
※代表者の役職名は平成16年3月現在のものです

事業内容
 ・タイトル
『宇治橋通り親子のひろば「つむぎ」づくり』 
 ・実施期間
平成15年6月19日 〜 平成16年2月29日
 ・区 分 チャレンジ事業 
 ・内 容 宇治橋通り親子の広場「つむぎ」開設


1.宇治橋通り商店街の情報発信基地。
2.お買物親子及び子育て親子の交流、集いの場。
3.子育てアドバイザーが子育て、悩み相談に応じる。
4.地域の子育て、関連情報を集まってきた親子に提供。
5.子育てサポーター講習。




本事業は、宇治橋通商店街振興組合が、京都府の「京の商店街チャレンジ事業21」の補助金を得て、商店街の活性化のための空店舗活用に取り組んだものです。
商店街の持てる資源である空店舗とNPOの子育て支援のノウハウを、協働により空店舗活用による子育て応援事業として、親子の居場所である“宇治橋通り親子広場「つむぎ」”を、平成15年6月26日にオープンしました。


所在地 
:京都府宇治市宇治妙楽155番地 
名 称 
:宇治橋通り親子広場「つむぎ」 
開設日 
:毎週 火曜日・木曜日・土曜日 午前11時から午後4時 
主 催 
:宇治橋通商店街振興組合(理事長 中西 敏) 
運 営 
:NPO法人 働きたいおんなたちのネットワーク(理事長 吉田秀子) 
 
 (事務所所在地  京都府宇治市広野町寺山17番地の431) 
 
 連絡先  宇治橋通り親子広場「つむぎ」 

(1)宇治橋通り商店街のまちづくりへの取り組み


宇治橋通商店街振興組合は、まちづくりの観点から、従来型の業種発想(モノ売り)だけではなく、大資本にはできない「コト売り」と 現在の社会ニーズにあった必然性の高い事柄を商店街の事業としても取り組んできました。その一環として客層の拡大のために、京都府の支援のもと、NPOのノウハウを活用し、子育て中の若い層を視野にいれた事業として、宇治橋通り親子広場「つむぎ」にチャレンジしました。

(2)商店街における子育て支援事業の必要性


いま子育て支援の現状、子育て中の母親は、365日24時間子育てをする中での閉塞感や子育てをするうえでの悩みを抱えていますが、身近な人との交流が少なく、少子化の折、子育ての悩みなどを話し合える親と子の出会いの場が少ないのが現実です。そのため、宇治市においては、すでに宇治市や宇治市社会福祉協議会などの公的施設での子育て支援活動は活発にされており、公的な施設における子育て支援は整備されつつあります。
今後は、地域で子育てをすることの一方法として、日日の生活圏にある商店街における親子広場開設の必要性を強く感じておりました。それは、買い物等の日常生活上に親子広場を設置して、親子広場に参加するために出かけるというよりは買い物のついでに親子広場に参加するというかたちで、買い物と親子の交流の場が商店街という場所で一体化していることが、地域で子育てをするということの実現の一形態であると考えるからです。これは、宇治橋通商店街と当法人が共同実施した「宇治橋通商店街における子育て支援ニーズに関する調査(平成15年2月実施)」で、子どもと楽しく買い物できるサービスとして、「託児、遊び場、オムツ替え」と答えた人は67%、商店街のなかの遊び場・一時保育の利用については84%が利用すると答えていることからもわかります。

(3)宇治橋通り商店街で親子広場を開設する意義


おやこひろば事業に類する事業は、厚生労働省が平成14年度から実施している「つどいの広場事業」により各市町村が先駆的に取り組まれていますが、商店街の買い物とリンクをしている例はあまりみられません。NPOとパートナーシップのもとに協働で本事業に取り組むことの意義はおおきいといえます。

(4)NPO法人の活動の位置付け


つむぎの運営にあたるNPO法人働きたいおんなたちのネットワークは、自立と社会参加を支援することにより男女共同参画社会の実現に寄与することを目的に活動しています。NPO法人設立当初よりキッズサポート事業をしており、そのノウハウを生かして運営しています。「つむぎ」は、親子ですごせる居場所であり、地域の子育て情報や就業情報などを置くことにより、子育て中の女性たちの社会参加の第1歩になるようにしています。また、商店街が本事業にチャレンジしているように、NPOも「子育てや介護で仕事をいったん中断した人の再チャレンジ」のきっかけにつながるものと位置付けています。

 ・必要性 少子化、コミュニティーの欠如化等、子育てのやり方が判らない親がどんどん増えてきており必要性かつ必然性の高い事業になってきている。 
 ・目 標 事業参加数 301名/月 を超える月をつくる 
 ・効果及び評価 「つむぎ」開設以来、子連れ、ベビーカー伴いの方々が増え、まさに来街者の客層拡大が図られた。
着実に支援を得られている実感もあり商店街づくりの中で大きな基地になることであろうと思われる。今後「活性化」の中で事業参画していけるよう計画中。 
 ・目標の達成状況
6月
 67組 152人 
7月
 74組 166人 
8月
 52組 114人 
9月
 43組 93人 
10月
 71組 147人  
11月
 61組 131人
12月
 58組 124人
1月
 25組 53人
2月
 54組 117人
 ・実施後の反省点 1.来街目的が買物だけでなくパーマ、医者などほかにもあり、その対応まで考えなかった。
2.前が府道で通行車など多くベビーカーをおく場所がなかった。
3.親同士の交流の場としての利用も多く、面積的に5坪ほど狭かった。(20坪は必要)




平成15年6月から平成16年2月の間、親子広場を98日開催してきました。その間に505組、1,097人の親子がつむぎを訪れました。このほかに一般の来客も833人あり、親子と合計すると1,930人になり、1日平均19.5人の方がつむぎを訪れたことになります。
当初の若年層の顧客開拓という目的に対しては、一定の成果は得られたものと思われます。
なにより、徒歩3分のところにある、JR宇治駅前の「ゆめりあうじ」の「げんきひろば」が無料で開放されていることを考慮すると、商店街に親子広場を置くという本事業はニーズがあったといえるのではないでしょうか。
つむぎは3組くらいですごすのが程よいというような狭いスペースです。宇治市に転入された親子が多く来られるので、宇治市や近郊の子育て情報を提供することを主とし、次の行動へのステップの場でよいという考えで運営してきました。グループ化することもなく、一部の人だけの居場所になることもなく、かといって、人の流れがとだえることもなく、展開してきました。
今後は、地域のなかの商店街として、よりいっそう積極的に来ていただくための仕組みを考えなければならないところです。病院や美容院に行くために時間延長を希望される方もおり、一時預かりの施設にするのかどうかを含めて今後の検討課題となっております。
また、加盟店であるかどうかは一般の人にはわかりにくいので、何とか枠をはずせないものかとの要望もあります。
フリースペースのお客様が多いので、そこをターゲットにした展開を考え、よりいっそうの施設活用をしていきたいと考えております。 






『つむぎオープン告知チラシ』





『元気づくり応援講座』



『城南新報』 (2003.6.20)



『朝日新聞』 (2003.6.26)


昨年の6月にスタートした宇治橋通り親子の広場「つむぎ」、当初は商店街にとっても初めてのケースで、ノウハウをもたない私達にとっては不安が一杯でした。しかし、連携を組んだNPO法人「働きたいおんなたちのネットワーク」さんのお陰で8ケ月の期間、無事終えることが出来ました。お客様の声も人気高く、これからも是非続けてやって欲しいとの事で商店街も継続を決定できた事はなによりも嬉しいかぎりです。
今回の特徴は、非営利団体のNPOと営利団体の商店街が手を結び事業をしたことであり、また、やり方により、お互いのメリットが合致することが証明されたことは、画期的であります。

商店街にとってのメリットとは

1.高齢化する主力客層に加え予備軍ともなるヤングファミリー層のとりくみを狙えたこと
2.NPOの特長であるネットワークを使い活性化に参加してもらえること
3.NPO運営の仕方がこれからの商店街のやり方に共通し学ぶべき点が多かったこと

・非営利を目的(社会性のある事柄)にして結果的に営利に結びつけられる。
・商店街の未来像は、地域コミュニティーの中で存在価値を認められるよう関わらなければならないと言うことが明確になった。

など今までにない商店街の特長を創りだせるところにあると思えます。
しかし、物販を商店街に呼び込んで即商売して結果が判る事とは違ってお客様の口コミ等で広げていかなければならないので少し時間がかかり、手間もいります。
ですから今回、早い時点で事業機会を得られチャレンジ出来たことを大変喜んでおります。この経験は「笑店街づくり」目指す中できっと成功へのステップとなると確信しています。


事業報告書「事業を振り返り」より
(宇治橋通商店街振興組合 理事長 中西 敏)


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