大型店の営業時間延長や地域住民のライフスタイルが大きく変化するなか、商店街への買い物客が急激に減少。商店街の各店の営業時間は現在、午前10時〜午後7時までが基本になっていますが、夕方からの買い物客も減少し、売り上げも減っているために、午後6時で閉店する店も出てきています。
商店街の活性化のために、全店は無理でも有志の店が集まり営業時間を延長することで、夕方の買い物客を増やすことができないかということで、当初「5時から10時を考える会」として立ち上げました。しかし、準備をすすめている数ヶ月のうちに廃業する店が続出。これは商店街の存続を脅かす深刻な問題であり、夕方からの営業時間の延長による活性化といったことで解決する問題ではない。商店街はかつてない程の危機的状況にあるという認識のもと、個店の業種業態を変革していかないと商店経営は成り立たなくなることから「伏見大手筋商店街業態変革委員会」を立ち上げました。
立ち上げに際して、商店街の各店を対象にアンケート調査を実施しました。強制ではなく自主的な提出方法をとりましたが、回収率は約30%(現在店舗数113)。そのうち約半数の店が新規事業や多角経営を検討しているという結果が出ています。危機的状況を察知しているけれども具体的に、何をどのようにすればいいのかわからないという解答が出されていました。
本来、個店がどのような業態業種で経営するかについては、個店の経営者の問題です。しかしながら、時代の急激な変化に、商店街の個々の店が対応できておらず、店舗の業種業態を変革していかなければ、商店経営が成り立たなくなるのは必死であり、商店街としては早急に業態変革へ向けた調査研究を行い、モデルショップを実験的に運営することにしました。参加している各店の経営者がこの危機的状況から脱出するために、大きく視野を拡げ、知恵を出し、運営を体験しながらひとつの成功例を生み出すこと、この経験が自分の店の運営ヒントや商店街の活力となるでしょう。実のある勉強会、実践の場となるよう、参加者ひとり−人が熱く語り、具多的な活動をしながら、業態変革のためのノウハウを獲得していきたいと考えております。 |