1999 NOVEMBER
NO.289
KYOTO MEDIA STATION

特集
21世紀の経営を支援する
KIIC事業レポート

 異業種交流の促進
○異業種交流推進事業

異なる業種の企業が集まって新たなビジネスの可能性を追求する異業種交流活動を促進し、その成果である新技術・新製品の発表の場として「異業種交流まつり」を開催しています。
府内全域を舞台に
異業種交流のふれあいの場を提供

京都府異業種交流会連絡会議 会長
中沼アートスクリーン(株) 社長 中沼 壽氏
異業種京都会には府内で約150を越える異業種交流グループのうち84グループが参加、企業数1万2,000社は全国一の規模で、結成され6年余、メイン事業の1つである「異業種交流まつり」も今年で3回目を迎えました。
異業種交流の原点はまず知り合うこと、そして理解し合い、学び合い、助け合うことが何より大切です。
その知り合うため、理解し合うための手段として最も手っ取り早いのがテーブル交流会です。テーブル交流会は発表会や展示会ではなく、口だけでは説明しにくい自社の案内を何か一品持ち寄ることによって非常に説明がしやすくなり、出展者同士がお互いに知り合う場とするところに意義があるわけですが、これも恒例の行事として定着してきました。
異業種交流は同業者の集まりのように競争原理が働いて話題にしにくいようなことについても腹を割ったざっくばらんな話ができ、その中から大きなヒントが得られたり、自社の長所・短所が見えてくることもあります。そして、異業種交流は、異業種の企業と手を組んで商品開発、販路開発などに取り組んだり、流通あるいは社風そのものを改善する足がかりとして絶好の場であるといってよいでしょう。このように異業種の企業間で交流を展開していくうえで最も大切なことは、お互いの立場を尊重し合い、協同のメリットを追求するというパートナー意識を根底に持つことです。
今後は交流グループ同士のおつき合い、特に府内の南部と北部のコミュニケーションをより一層深めていきたいと考えています。各企業ともオリジナリティーを求め、競争に勝ち残れるよう努力されているところですが、さらにもう一歩視点を変えて、異業種から新しいノウハウ、着眼点などを吸収する柔軟な姿勢も必要でしょう。異なった業種の人と人とのふれあいの輪に加わって、何かをつかんでいただければと思います。

 会員交流の促進
○会員交流事業

会員相互の交流を促進するための各種事業を開催するとともに、会員企業を中心に運営される「研究会」や「部会」の活動を支援しています。
会員交流から生まれた
ベンチャービジネスへの取り組み

京都ベンチャー研究会(KIIV) 開発アクセス担当
新装 代表 福井 亜也 氏
「新しいアイデアに関心のある人たちでベンチャービジネスを立ち上げてみては」、と京都産業情報センターの呼びかけで平成10年4月に京都ベンチャー研究会(KIIV)を組織しました。ブレーンストーミングで環境ビジネスのアイデアを出し合い、検討を重ねた末にたどり着いたのがお寺の塔婆のリサイクルシステムです。  最近、都市部のお寺が頭を痛めているのが法事に使ったあとの塔婆の処理。木材には問題なくても、周辺はCO2やダイオキシンの発生に敏感になっていますから小規模の低温焼却炉では燃やしにくくなり、かといって高温焼却炉は高価だし、埋設処理するにも場所の問題があります。ならば燃やさずにチップにして再利用してはどうかと何度も試作を重ね、独自に塔婆専用の破砕機を開発しました。廃チップは昆虫飼育用のマットになったり、養豚や酪農の畜舎に使われてやがては堆肥にも利用することができ、土に返ります。このように、不用になった古塔婆→チップ化→再処理利用→土に同化、というリサイクルシステムの確立をめざしています。  KIIVのメンバーは現在6名。私がこのシステムの仕組みをつくる開発アクセスを担当し、他のメンバーも財務、法務、広報などそれぞれ役割を決めています。アイデアは10の力でも生まれるが、プラン化には30の力、さらにそれを実行するには100の力がなければ実現しないといわれます。それには多彩な人々の交流が欠かせませんが、なかなか自然発生的には集まりにくいものです。そうした出会いの場があるのもセンターならではの機能だと思います。

 KIIC会員サービス
会京都産業情報センターでは、今回ご紹介した以外にも経営に役立つさまざまな会員向けサービスを実施しています。目的に応じて、ぜひご活用下さい。
■インターネットサービス
◎京都メディアステーション(情報発信会員)
 ※ホームページの作成等は実費負担
インターネット利用研究会
 会 費…中小企業は2,000円/月
インターネットへの接続(ダイヤルアップ)サービス
 年会費…会員企業  18,000円
 非会員企業 24,000円
 センター内マルチメディアスタジオでインターネット体験…無料

京都メディアステーション
<URL> http://www.joho-kyoto.or.jp
■ パソコン通信ネットワーク
KYONET会員(電子メール、電子掲示板等の利用)
 登録料…2,000円(センター会員は無料)
商用データベースGサーチの利用
 登録料…5,000円
■ 新規取引等の企業情報検索サービス個別情報相談
会社名による検索…月10社まで無料
(11社目以上と条件検索は通常1件1,100円)
特別依頼の信用調査(帝国データバンクと提携)
基本料金…1件24,000円(通常1件50,000円)
■ 各種情報提供
情報誌の発行
 「MONTHLY JOHO KYOTO」毎月1回
 「まいんどKyoto」、「環・京・ナウ」隔月1回

FAX通信
 「FAXNET京都」、「あきんど・ねっと」
 「かんきょうナウニュース」「異業種NET京都」

行政機関や産業情報などの提供
■ 産業情報ライブラリー
ビデオ(約2,200本を所蔵)の貸し出し(無料)
 本数…お一人様3本以内 期間…7日間以内
図書の貸し出し(無料)
 冊数…お一人様3冊以内 期間…10日間以内
閲覧コーナー
 新聞(一般紙、専門紙)約50誌、雑誌(マルチメディア関連など)65誌
その他の報告書、会社名鑑など

会費
  入会金…50,000円
  年会費…72,000円(月額6,000円) 大企業は144,000円
連絡先/財団法人 京都産業情報センター
〒600-8813 京都市下京区中堂寺南町17 京都リサーチパーク内
TEL 075-315-8677 FAX 075-314-4720
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