綴れ(つづれ)

緯(よこ)糸を積み重ねるように織り込んで、多彩な模様を表現する方法。ノコギリの歯のようにとがらせた爪で、糸をたぐり寄せるように織っていくので非常に手間がかかり、複雑な模様になると1日に1センチ四方しか進まないこともある。戦後は機械化が進み、ジャカード織機による「紋つづれ」も作られているが、爪織りのものは「本つづれ」と呼ばれ、世界的にも評価が高い。職人の熟練した技術と洗練された芸術センスが必要とされる織物の王様である。