紹 巴(しょうは)

千利休の高弟だった連歌師の里村紹巴が愛玩した名物裂金襴の一つで、やがて西陣でも多く織られるようになったという。緯(よこ)糸が経(たて)糸を包み覆うような織り方が特徴で、緯糸によってのみ表面の紋様を表現する。経緯ともに強撚糸を用いるため、比較的しわができにくく、柔らかでむっちりとした風合い。細かい横の杉綾状、または山形状の地紋を持っており、主に羽織裏や袋帯などに多く使用される。