第18号新春号(平成13年)1月15日発行

昨年秋に旧京管連から日管協京都支部へ発展的改組し、全国区を視野にした支部活動が始まりました。厳しい市場が続くが、プロの管理を目指して研鑽してきたことが役立つはずと会員は自信と誇りを持って新年を迎えました。今年は賃貸管理の仕事が社会の中でより以上に期待され、クローズアップされそうです。プロの管理の力量が問われます。そこで今年の京都支部の活動を予測してみましょう。


京都の魅力を管理に反映
今年の活動方針について長田修支部長は、「京管連や日管協関西支部での経験を生かして京都支部の充実と活性化へさらに努力をする。全国的視野で商習慣を含めた京都の独自性を生かしたものを構築したい、高度な情報やデータを幅広く入手できる機会も増え、これらを生かし実践する好機である。」と管理分野の社会貢献も含めて抱負を述べました。

         
京都支部が「かけはし」に
日管協本部(東京都新宿区)が全国の会員に発行している会報「かけはし」の十一月号トップに京都支部の発足が大きく取り上げられました。全ページが京都支部一色でこれで一気に知名度も上昇しそうです。井関清会長からの「充実した支部活動を期待」の声もありました。
よい入居者に長く住んでもらう
支部の設立は全国で175万戸を管理している組織として立法活動なども行える可能性がでてきました。新世紀を迎え、定期借家権制度の導入など新しい法律に沿って業務内容も拡大の様相を呈しています。新立法や制度を駆使したより知的でレベルの高い、プロが行う「管理」が求められます。それに対応できることが管理業者として生き残れる道でしょう。市場は空室像が目立ち、分譲との競合も深刻です。今後は双方のメリットを増やし、よい入居者に長く住んでもらうことが必要です。設備の充実、入居者との心のこもった交流、管理サービスの充実(早い対応)など、安全・快適・便利を重視した管理を期待します。
「なんでも鑑定団」に京都の物件が登場、合格!
全国賃貸住宅新聞で人気紙面になっている「物件なんでも鑑定団」に京都の物件が登場しました。建築家や専門家の目線で厳しく診断するもので「ここで褒められたら大したものや」と言われています。今回は「アーネスト西大路」と「セレーノ祥豊」の二件。外観がすぐれている、エントランス部門充実、デザイン性よし、分譲並みの仕様などなど、なによりも入居率の高いことが評価されました。
わたしのマンションも鑑定して欲しい」というオーナーさんがいれば是非名乗ってください。
法の視点
    迷惑行為への対処法
     弁護士 田中 伸
            

アパートの入居者の大学生が友達を呼んで酒を飲み大騒ぎをし、他の入居者からの騒音のクレームが出ている場合にどう対処すべきでしょうか?
家主さんまたは管理会社としてはまず、事実確認をしべきです。近隣の入居者からの聞き取りによる事実調査をして、大騒ぎの日時を特定し、事実を確認させることが重要です。メモとか録音テープを出してもらえば、後日争いが生じた場合の有効な証拠となります。
次に大騒ぎをした大学生を呼んで、弁明の機会を与え、書面での警告をすべきです。たとえ大学生が事実を認めなかったとしても、他の証拠からして認定できる場合は、書面警告をしておくべきです。
また大学生から今後二度と迷惑をかけないという念書をもらっておくことも大切です。それでも、さらに大騒ぎがなされた場合は、契約書の条項違反、または民法上の用法違反を理由として契約解除をすべきです。アパートの入居者の迷惑行為を放置すると他の入居者が退去してしまうことにも発展しますので、家主さんまたは管理会社の素早い対応が必要です。
賃貸住宅設備への注文
大阪ガスとリクルートが「賃貸住宅大調査2000」を行いました。ユーザーニーズの調査分析で、その中の「設備」面を見ると、現在の入居者希望していることがうかがえます。これからの賃貸経営は事前の企画で勝負がきまるとさえ言われています。各管理会社もソフト面の充実には相当力をいれて満足度への努力をしているようで、これが競争のカギともなりそうです。家族構成や広さ、立地条件、ライフスタイルなどで設備への要求も変化しますが、「美しいキッチン」、「すぐれた外観」、「人気のフローリング」、「充実のバスタイム」、「広いエントランス」といったものが最近のユーザーの平均的な賃貸住宅の設備への希望です。
         



財団法人日本賃貸住宅管理協会 京都府支部
発行者 長田 修
京都市中京区堀川通三条下ル
下八文字町692第15長栄ビル
TEL 075-821-0111
FAX 075-802-3601


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