京櫛
京都のつげ櫛生産は平安時代からの長い歴史を持つ。切り出し、乾燥を経て、燻蒸した黄楊材にノコギリとヤスリを当てて一本ずつ歯を摺り出してさまざまな大きさや形の櫛に仕上げる。黄楊の木は材質が柔らかく、地肌を傷つけず、いくら梳いても静電気を起こさないなど櫛にとって理想的で、整髪用の櫛以外にも西陣織の綴織に使う櫛や京人形の髪結用の櫛など京都ならではの幅広い用途に使われている。原木の乾燥に17年の歳月をかけるなど歴史に培われた手間暇をかけた製法技術によって手作りの美しい櫛が生まれる。





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