村井吉兵衛(むらいきちべえ)
明治の民営煙草業者。村井兄弟商会を設立して、明治23年にわが国ではじめての洋風両切煙草「サンライズ」を製造発売した。続いて「ヒーロー」、「バアジン」などを発売し、明治32年には米国タバコ会社の資本を導入、東京の天狗煙草岩谷商会と商戦を繰り広げるなどその名声は世界のタバコ商として知られた。明治37年のタバコ専売法の施行後は実業家として活躍。村井兄弟商会の建物は専売局専売公社の京都工場として使用され、村井の技術が大いに役立った。円山公園には村井吉兵衛が別荘として建てた「長楽館」がある。



都の人列伝