藤井善助(ふじいぜんすけ)
京都市立第一商業学校卒業後、上海で貿易商としての素養を身につける。家業の織物絹糸販売に従事。中ノ島製紙、江商、琵琶湖汽船鉄道、藤井保全合名会社などの役員を務める。中国美術骨董コレクターとしても知られ、収集した美術工芸品の展示及び学術資料として保存することを目的として大正15年左京区岡崎の邸内に陳列館を建設。朱塗りの八角堂をいただく中国風の陳列館「藤井有鄰館」は京都帝国大学教授の武田五一設計 によるもので、近代的な民間美術館としては東京の大倉集古館に次ぐ歴史を持つ。殷から清代にかけての絵画、仏像、青銅器、陶磁器、漆器、衣服等を展示。



都の人列伝