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着物も鮮度!食品管理の発想を
ちりめん業界に活かす 植野 芳章 社長 |
◆ オリジナル着物を市価の半額で提供しています
丹後半島の中央部に位置する弥栄町は、丹後ちりめんと農場が主産業の町。その弥栄町で、客の注文に応じてちりめんの着物や帯をつくる、新しいカタチの店として話題を呼んでいるのが「やさか工芸」だ。 社長の植野芳章氏がUターンして「やさか工芸」を始めたのは15年前。かつて大手スーパーに勤め、食品の鮮度管理をした経験を持つ植野社長の商法は『着物も鮮度』。 「着物は腐らないものですが、色や柄に流行があり、どんどん古くなるのは食品も着物も一緒。いつまでも在庫で置いておくと価値がゼロになる」という。受注生産により、数は少なくとも商品が確実に客に届けば経営としては成り立つ。厳しい状況の業界をあえて選んだのは、白生地の産地である丹後で染めを手がけることでコストを安くし、つくり手が直接商品を売る戦略に勝算があったからだ。 また、地元の伝統産業と観光を結びつける発想も当たった。訪れた旅行者の好みの色、柄を聞いて妹の真知子さんがその場で図案を描く。「オリジナルの着物が一般価格の半額でオーダーできるので、残り半分でおいしいものを食べたり、温泉に入ってください」という打ち出し方だ。 店内で遠出の客をもてなすのは、母親の喜代子さん。「遠方からおいでいただいて、有り難いという気持で接しています」と、心和むおもてなしがリピート客の心をつかみ、そんな家族の団結が新しい発想と商法を支えているのだろう。 ![]() ◆ ちりめんの絵はがきの人気から工芸館をオープン 高価なものだけでなく、旅行者に手軽にちりめんの美しさを知ってもらおうと考案したのが「ちりめんの絵はがき」。丹後ちりめんに手描友禅染めの原画をプリントしたもので、その絵はがきを求めて工房を訪れる客も増えたため、工房とは別に昨年5月「ちりめん工芸館」をオープン。社長が考案した商品や地元製作者が手掛けた小物を揃え、利益よりも情報収集を目的としたアンテナショップ的な販売を行っている。 工芸館の販売を担当する妻の節子さんは、自分が買う立場に立ち「無理に売らない、すすめない」販売を実践。ただし、客からの要望はどんどん取り入れ、商品化しているという。 現在ユニークな商品として好評を得ているのが、地元で穫れる赤米で染められたネクタイ他ちりめんグッズ。かつて赤米が朝廷に納められていたことを記した木簡が出土したことから、話題性を狙って赤米の米糠で生糸を染めたところ、大変良い色が出たという。 また、ディスプレーや展示商品を常に新しくして、「鮮度のいいもの」を置いていることをアピールすることも忘れない。 今、新企画として『着物と丹後半島を楽しむツアー』を模索中だという。あくまでも地元を基点にした活動姿勢をくずさず、地元の活性化イコール店の繁盛に結びつける発想に今後の勝算がありそうだ。 |
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(有)やさか工芸 工房 ■京都府竹野郡弥栄町和田野 ■営業時間/午前9時〜午後6時 ■定休日/第2、4土曜、日曜・祝日 ■TEL.0772-65-2581 ■URL/http://www2.nkansai.ne.jp/users/himiko/ ちりめん工芸館 ■京都府竹野郡弥栄町溝谷 ■営業時間/午前10時〜午後6時 ■定休日/水曜日 ■TEL.0772-65-4151 |