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酒小売業
鵜飼商店

仕入れへのこだわりと対話とサービスで個客の囲い込み

社長 店主の横顔
鵜飼裕朗さん 55才
【趣味】古庭園、古建築鑑賞
【経営理念】個性豊かなほんものの日本酒専門店を目指して
【今後の取り組み】
お客さんに期待され満足してもらえる、いまだ全国各地に埋もれている“ほんまもん”の地酒や焼酎などをこれからも仕入れていきたい。そして対話販売を基本に、これまでに蓄積してきたお酒の知識や日本の酒文化を情熱をもって伝えていきたい。

少量多品種にこだわり、量販店との区別化を図る
店内1 町家風情がいまも残る大宮通商店街の中ほどに店を構える『鵜飼商店』。“ほんまもん”だけに徹底してこだわった酒販店だ。店頭には日本酒だけでも700種類以上ものアイテムを置いている。日本各地の酒蔵から直接仕入れた地酒のほか、塩分を含んだ深層水仕込みの酒、20年以上も長期熟成した古酒など、他店ではなかなか手に入らない貴重なものまで豊富に扱っている。
 「私どもで取り扱っているのは、米と米麹で醸造した純米酒だけです」と店主の鵜飼さん。仕入れには、直接、酒蔵まで何度も足を運び、試飲して風味や価格を納得いくまで確認し、蔵元や杜氏の方たちと話をしながら、酒造りに込められた姿勢や情熱を見極めるのだという。理解あるお客さんに支えられ続けてきたからこそあえて少量多品種に特化した、独自の品揃えが店の個性化につながった。

国産優良品を掘り起こし、“ツウ”の購買意欲を喚起
 日本酒以外にも、酸化防止剤などの添加物を一切含まない国産ワインや地ビール、昔ながらの製法で作られた醤油やみりん、塩などを揃えている。「国産品を取り扱うのは、業界に対するエール(応援)の意味もあるんです」と鵜飼さん。特にワインの場合、海外からの輸入品が市場の大部分を占めており、あえて、国産良質品にこだわることで、少しでもお客さんに“メイド・イン・ジャパン”の良さを知ってもらいたいのだという。
 また、大吟醸や古酒など、冷暗所での保存が必要な商品については、エアコンで温度管理された専用の「酒庫」で大切に保存されている。「お客さんの手もとにベストな状態でお届けしたい」という店主の意気込みが表れている。

ファンを大切にする対話と個客サービス
店内2 「いくらこだわりの品揃えをしても、消費者不在では商売はできません」。お客さんには、その商品の特徴や飲み方などを詳しく説明して、納得してもらって買ってもらう。また、飲食店などのお得意さんには、そこで提供されている料理や客層など、自分の舌と目で確かめてから、そのお店に最も適したお酒を販売するようにしているという。
 そのほか、お得意さんを対象に、年に2回ほど新酒の試飲会や酒蔵の見学会を開催している。「蒸留したてのウイスキーの試飲など、ふだん経験できないことを楽しんでもらっています」。試飲会では新しいお客さんを紹介してもらうことも少なくない。目の前の商品を押し売りするのではなく、“ファン”を大切にする姿勢が好評を博している。

デポジット制に取り組み、「環境に優しい店」としてイメージアップ
 3年前から、上京区や北区の酒販店と共同で、一升瓶等のデポジット制(空き瓶回収)に取り組んでいる。瓶代を記入したシールを貼り、一升瓶を持参したお客さんには10円を返却する仕組みだ。商品価格に瓶代を上乗せして販売するのは難しいため、実質的には10円分の値引きで対応しているという。「業界全体が環境について取り組まなければならない時代を迎えました」と鵜飼さん。瓶の返却に訪れたお客さんが、ついでに商品を買っていくという二次的な効果も多いという。
 大型量販店やコンビニなどで手軽に酒類が手に入るようになり、消費者の選択の幅が大きく広がった。“ほんまもん”をキーワードに商品価値を高め、『鵜飼商店』ならではの品揃えを実現したのが成功のポイントといえるだろう。

店外観 (株)鵜飼商店
日本酒、焼酎、ワイン、ビール、醤油など、店主のこだわりのアイテムを揃える酒販店。対話販売を基本に試飲会や酒蔵見学会を開催するなど、個客サービスにも積極的に取り組んでいる。

■創  業/明治38年
■社員数/3名
■京都市上京区大宮通寺之内上ル三丁目
■TEL/075-441-3885
■FAX/075-441-3870
■営業時間/午前9時〜午後8時30分
■定休日/日曜



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