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美味・価格・安心への一途なこだわりが新たなリピーターを創出
北山杉の眺めも美しい京北町の山あいに店を構える『登喜和』。美味・価格・安心の3点に徹底的にこだわった精肉店だ。店内に並ぶ牛肉は、すべて「黒毛和種牝牛」。店主の前田さんが市場で厳選し、一頭丸ごと「枝肉」として仕入れる。仕入れ値が抑えられるだけでなく、産地表示による品質保証がお客さまの安心感につながるからだ。
赤身にほどよく脂肪分のとけ込んだやわらかな一切れをほおばれば、じゅわっと肉の旨味と芳香が口いっぱいに広がる。「まさに国産の黒毛牝牛ならではの味わいです」と奥さん。特に広告やPRなどはしていないのに、「ここに来れば、間違いなくおいしい牛肉が安心して買える」という評判が口コミで広がり、京都観光のついでにわざわざ立ち寄っていく観光客も多い。
その場で味わえるので、お客さまの納得を100%引き出せる
精肉店と隣り合うレストランでは、自慢の牛肉を使った料理が堪能できる。いずれも肉のボリュームたっぷりで、焼きめし780円、焼き肉定食800円、オムライス840円と価格も手頃なのがうれしい。肉本来が持つ味わいをできるだけ損なわないよう、塩とこしょう、「テキ素」と呼ばれる秘伝のタレを加えただけのシンプルな味付けにこだわっている。
「すき焼きを注文されたときは、最初の一枚目を砂糖と醤油だけで肉そのものを味わってもらうんです」。レストランで肉のうまさを実感し、「さっき食べた肉」を購入していくお客さまも多いという。顧客心理をうまくつかみ精肉店とレストランそれぞれの機能をうまく連動させて、成功した事例だといえる。
専門店ならではのきめ細やかなサービスでファンを獲得
素材へのこだわりは肉だけではない。料理に使う野菜は地元農家から仕入れた旬のものを用い、醤油は鷹ケ峰の老舗店から無添加のものをわざわざ取り寄せている。定食メニューとともに提供されるお漬物は前田さんの自家製だ。また、あらかじめリクエストをすれば、京北町特産のマツタケや山菜なども鍋物の材料として用意してくれるという。
「自分たちができる範囲で、精一杯のおもてなしを心掛けています」と前田さん。また、3年前から牛肉の宅配サービスも始めた。遠方から来られたお客さまに、本当においしい牛肉をご家庭でも味わってもらいたいという配慮からだ。大規模店では決して味わえない親身で心温まるサービスが魅力となり、多くの固定客を引きつけている。
店舗リニューアルで、新しい客層の掘り起こしに成功
今年6月に店舗をリニューアルオープンし、これまでの木造建築から、ログハウス風の瀟洒な建物に生まれ変わった。「以前の素朴な雰囲気をそのまま残しながらも、機能的で明るい店づくりを目指しました」。お客さまの評判も上々で、オープン当初は行列ができるほどだったという。旧来の部分を大切にしながらも、時代のニーズに目を向けた積極的な姿勢が功を奏したといえよう。
逆風が吹いた牛肉販売市場において、ほんものだけを顧客本位で提供する姿勢を貫き、確実に消費者の支持を広げる『登喜和』。牛肉というアイテムに、安心とサービスの付加価値をプラスして、お客さまとの間に信頼を築き上げたことが成功に結びついた。
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