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精肉店
『肉の大橋亭』
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特色をアピールする店づくりを!


前・京都商店連盟会長
『肉の大橋亭』大橋商事
代表取締役社長 大橋 進也氏
「たとえ家業店であっても会社を経営するという意識が必要」と語る精肉店の老舗、肉の大橋亭肉の大橋信也社長。業務用卸売と小売業の両輪で食肉販売一筋、常に時代を先取りしながら新しい戦略で挑み続けている。京都の小売業界のリーダーとして確たる信頼を得ている一方で、京都商店連盟の会長としても活躍し、商店の活性化、振興策などに積極的に取り組む。今回は会長としての立場から自店の活性化を交えてお話を伺った。

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◆ 『忘己他利』…地域とともに歩む

えびす神社の近く、大和大路の松原通りにある肉の大橋亭。ショーウインドーのある広く明るい店内、京都らしい白壁のたたずまいは、落ち着きがあり重厚感を感じる。
「店は看板だと思っていますから外観も店内もしっかりしていないといけません。しかしここ建松商店街(振)もかつては賑やかだったんですが、若い人が郊外へ出て行き、今はほとんどが高齢者で客足が少なくなっています」と笑う大橋社長。同社は小売販売だけでなくホテルやレストランを中心に販路を拡大、肉食業界でもトップクラスだ。創業は明治30年、まだ食肉が一般家庭に浸透していない時代だった。
「滋賀県から出てきた祖父が始めたのですが、当時は今のように自動車も冷凍設備もない時代で、保管するにも井戸に吊したりして大変苦労したようです。牛の買付けから卸売り、小売販売を行い多くの方との親交によって今日の礎を築いたようです。『事業を通じて社会に奉仕する』という信念のもとに、地域型商店街としての地域発展を目指して尽力した、この精神を私自身も受け継いでいかなければならないと思っています」
氏は現在3代目。父である先代は、数々の組合理事長、会長などの役職を歴任、業界でもゆるぎない信頼を集めていた。
「派手なことが嫌いな人で、『肉は食べるもんや、口に入れたら分かる』と店には宣伝はおろか看板さえ掲げない人でした。数々の組合の役員をしていましたから、同業他社との競合を嫌い、多店舗展開はできませんでした。業界で摩擦をして勝つのではなく、商店街のことを考えて自店の発展を図るという『忘己他利』の精神です。幸い市内のホテルとは長いおつきあいがあり、外国からの国賓の方々の食事の際にもご注文いただいて、こういうことが信用につながったようです」。

◆ 時代を先読みして戦略をたてる

戦後、高度成長期には食肉の需要も増進、これまで5年ごとの節目で新しい戦略を立ててきたという。
「近江牛、但馬牛、京都牛などの高級牛から輸入肉まで幅広く取り扱い、あらゆる需要に対応できるように努めてきました。小売の多店舗展開ができませんでしたから、業務用食肉の卸に力を入れました。モータリーゼーションの波に乗って各地にできたドライブインに売り込みにいったり、ボーリングブームの時には場内にあるレストランに、そしてファミリーレストランなど外食産業へと。牛肉自由化は、以前から来る日のことを考えて対処してきました。時代を先読みすることが大事ですね。今でも仕入れから販売までは1年サイクルで行っています。昨今の価格競争にも随分悩まされて対処してきました。諦めたり、批判するのではなく、いろんな角度から考え策を講じれば必ずうまくいくものです。」

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◆ 個性を生かした店づくりが大切

商店経営も同じで、特徴ある店づくり、個性を全面に出すことが大切なのだと言いきる。京都商店連盟の会長としても商店街の活性化、振興策に取り組んできた。集客、大型店との共存、都市の空洞化など問題は山積みしているが、各店の意欲が大事と個々への指導を行っている。
「京都商店連盟とは、自店を発展させるとともに地域の人が協力して集客に努め、さらには京都全体の商店街活性化を目指そうというものなのです。スーパーで売っているものは全国どの地域でも売っているのですから、逆にその地域の特色をだした個性あふれるものを売らなければならないと思うんです。活性化マニュアル通りに行うことも必要ですが、例えば天神さんの周辺なら門前町らしい個性のある商店街づくりが必要ですし、核家族、高齢化に対応した接客、利便のよさなどソフト面での対応が必要なときだと思います。配達、アフターフォローといった面だけではなくそれぞれの個性を生かした店づくりに切り替えて行かなければ駄目ですね。個店を提供すること。そういう面をどんどん指導し特徴ある店を増やしていこうとしています。弊社でも小売の売上げはそう伸びませんが、味噌漬けや牛肉のしぐれ煮などの加工商品や、京都牛、近江牛の進物贈答用としての展開を行っています。それらをゴルフの景品や通販などにと新しいニーズに対応してきました。さらに今後は観光都市京都としての特性を生かし、美味しい京都の肉を観光に結びつけたいと考えているところです」

氏によれば、京都は肉の最も美味しい、ハイレベルなニーズがある地域だという。京都牛をブランドとして、また観光とドッキングさせて食肉業界を進展させて行きたいと、夢はどんどんふくらんでいくようだ。


  大橋商事 株式会社
■京都市東山区松原通大和大路西入
■tel 075-541-1186(代)/fax 075-541-0888
■URL/http://www.ohashitei.co.jp



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