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70年以上続く老舗・まつもと米穀店
9年前に三代目・現社長松本 泰氏が家業を引き継いだ。松本社長は京都の大学を卒業後、京都の会社に数社在籍して、営業を中心に学んだ。
平成12年、結婚を機に家業を継ぐため舞鶴に帰郷し、二代目の父親と一緒に商売をするうち、自分も商売人なんだということが次第に認識できるようになってきたという。
そして、3年前に法人組織とし、代表取締役に就任した。米の販売に付加価値をつけるため、ITを駆使して新機軸を打ち出している。
米穀店を取り巻く環境、背景
食生活の多様化、競合他社の増加や米離れが進む中、米の販売は、厳しい価格競争や業務用の販売における利益率の低下が続いている。このような状況の中、商品の差別化、高付加価値化は、町の米穀店が生き残るためには避けて通ることのできない状況となっている。
若い社長は言う、「米を扱う商売は工夫や新しい視点で考えてみると、意外と可能性のある商材であるということが分かってきた。」何事においても、正面から真摯に取り組めば、道は開けてくるものだということを実感したのである。
米に対する熱い思いが商機を拡大
価格競争一辺倒の業界において、本当に健全な競争が行われていないのが実情である。また、モラルが低下する中、なんとか商売を活性化させる方法はないのか、試行錯誤の毎日だという。
そのような現状の下で、無洗米の加工機を自前で導入し、「e-無洗米工房」をネットで立ち上げた。オリジナルドメインで運営し、業界において先鞭をつけた。常に新しいことに挑戦する姿勢は、若さと、サラリーマン時代に身に付けたIT関連技術がバックボーンにあるように思える。
米袋をオリジナルデザイン、内祝など贈答品として人気
米袋に赤ちゃんの顏など好きな写真や言葉を印刷し、出産や結婚などの内祝としてインターネットを通じ注文を受けている。米袋のデザインは店主がお客様の要望を聞きオリジナルなパッケージデザインを起している。中に入れる米もいくつかの銘柄から選べるように考えている。
一人ひとりのお客様のニーズに対応できるため、「気持ちのこもった贈り物になる。」と評判になり、全国から注文がある。納品したお客様からお礼のメールや手紙が送られてくることもあり、そのような時は商売人冥利につきるという。商品を販売してお客様に喜んでいただくことこそが、商売の原点ではないかと実感しているという。
また、まつもと米穀は、特別に差別化することができないと思われてきた「米」に付加価値をつけ、商圏を全国に広げたということで、2007年関西IT活用企業百選にも選ばれている。
今後の展開、抱負など
今後は、ネット販売を通じ「まつもと米穀」のブランド力をアップさせ、地元の実店舗での商売にどう反映させていくかが課題だという。そして、お客様が「まつもと米穀」で米を買うことにステイタスを感じるような店づくりが目標だという。
商売をしていく上で大事なことは、「商品愛」だと松本社長は語る。自分が扱っている商品に対してどれだけ思い入れをもって接することができるか、お客様の視点で考えられるか、商売の話に熱がこもってくる。
舞鶴・京都府北部地域の厳しい商環境の中ではあるが、知恵を出し、労力を惜しまず努力を続ければ、活路は見いだせるのだという。自分の住んでいる町・地域で商売をすることにより、地元の活性化に貢献できると自信をのぞかせる。新時代の若き経営者に注目したいものだ。
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