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京友禅体験工房
丸益西村屋 |
代表取締役
西村良雄氏
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「うなぎの寝床」を逆手にとった京町家複合施設[繭](まゆ)
丸益西村屋がプロデュ−スする京町家[繭]は、二条城から南東へ歩いて5分、忙しそうに自動車やバイクが行き交う御池通からは、少し奥まったあまり目立たないところにある。
周囲には、ところ狭しとマンションが立ち並び、古きよき街並みは失われつつある。決して、好立地とは言えないロケーションだ。
にもかかわらず、2000年9月のオープン以来、試行錯誤を重ねながら、誠実な姿勢で営業展開を行ってきた結果、現在では、年間3.5〜4万人近くのお客様が、この京町家を目指して、やってくるようになった。
成功の鍵は、京町家の特徴である“狭い間口と深い奥行きのあるつくり”所謂、「うなぎの寝床」を効果的に活用したレイアウトによって、お客様を飽きさせない工夫をしている点が挙げられる。
間口から中庭に至るまでには、丸益西村屋がプロデュースする和のテイストを盛り込んだTシャツやデニムのカジュアルブランド“繭”を取り扱う直販ショップ、続いて、テナントショップであるハンドメイドの靴工房、町家を生かし落ち着いた雰囲気を持つカフェバー、Gallaryなどの店舗がテナント営業している。
「体験」の非日常性により、集客する
そして、いよいよ中庭を越えた奥に、京友禅体験工房丸益西村屋がある。京友禅体験工房と隣接する場所にショップが併設されており、伝統工芸師の肩書きを持つ職人が染めた品をお求めやすい価格で販売している。
更に、京友禅体験工房のある建物の2階には、竹工芸工房があり、竹細工の実演が行われている。ただの竹が見る見る間に形を変え、工芸品へとなっていく様には、見入ってしまうお客様も多い。
いわば、京町家[繭]全体が、京都らしい情緒風情あふれるスローな時間を体験できるミニテーマパークとなっている。
京友禅体験のあとには、カフェで軽く食事をし、ショップでの買い物を楽しむ、という使い方が、実に、心地よいのである。
オンリーワン企業を目指して
京友禅染めの製造業の老舗である丸益西村屋の西村社長は、京町家[繭]をオープンさせる以前にも、自社工場の一角で、テスト的に小規模な体験工房を営業しながら、新しい事業展開を模索していた。
老舗とはいえども、京友禅染めの製造業界は構造的な不況下にあって、同社の経営状態も決して、楽ではなかった。
そこで、受け身の経営姿勢からの脱却を目指して、異業種交流会「絢の会」への参加を切っ掛けに、積極的に様々な業界の経営者仲間との交流を重ねて、自らの視野を広げる努力を行っていった。
そんな最中に、隣接する築80年以上が経過した京町家が売りに出され、それを改修して、京町家[繭]をオープンさせた。
当時は、どの様にしてPRし、どの様な仕組みによって集客すれば良いのかというノウハウも持ち合せていなかったが、背水の陣を敷いて、出会う方々から教えを請い、着実に事業を発展させてきた。
次の展開としては、滞在型の体験メニューを品揃えし、先祖から代々受け継いできた「型絵染め」という京友禅の技法の良さを再認識してもらうことを通じて、新感覚のTシャツやデニムのカジュアルブランド“繭”のブランド価値を向上させていくことに取り組んでいこうとしている。
規模の追求だけではなく、むしろ、オンリーワン企業として、末永く顧客からご愛顧頂ける商品を開発し、品揃えを充実させていくことにより、更なる事業の発展に取り組んでいる。
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