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“飲んでみたい!”と思わせる最高の茶を提供
宇治茶の産地・京田辺市にのれんを掲げる『舞妓の茶本舗』。ペットボトルの茶が普及するなか、徹底して“ほんまもん”にこだわり続けている。「おいしいお茶をお客様にお届けするために、仕入れには細心の注意を払っています」と田宮宏悦さん。産地や樹種にこだわるのではなく、その年に収穫された最高の茶を目利きし、厳選して販売。京の匠の称号をもつ山下壽一氏が生産した玉露を中心に、煎茶、かりがね(茎茶)など、“100g当たり1,000円から”を重点に、決して手軽な価格ではないが、「お金を出してでも飲んでみたい!」と実感していただけるような味わい、高級感を伝え、他店と差別化を図ることで固定客を増やしている。
対面販売を重視して、お客様のニーズとウォンツを吸収
「お茶を売る前に、人を売れ」が基本姿勢。『舞妓の茶本舗』本店の店内には湯を沸かす“炉”が切ってあり、店自慢の茶を飲みながらゆっくりと商品を選ぶことができる。店頭でのさりげない会話を通して、お客様が普段どんな茶を飲んでいるのか、どのような場面で茶を飲むことが多いのかなど世間話をしながら、最も“ウォンツ”に適った茶をお勧めする。「どれだけ手間ひまがかかっても、お客様と接する時間を大切にしています」とお店の方。そのような家族的な雰囲気のなかでコミュニケーションが深まるうち、「それなら、これも飲んでみよう」と話題が膨らみ、ついでにほかの商品を買っていくお客様も少なくないという。
緑茶の喫茶室「MAIKO茶(ティー)ブティック」をオープンし、気軽に茶を楽しめる場を提供
数年前、だれもが気軽にティー・ブレイクを楽しめる『MAIKO茶(ティー)ブティック』をJR京田辺駅前にオープンした。日本茶各種・紅茶はもちろん、茶を素材とした料理やデザートを豊富に用意する。「まずはお茶に親しんでもらうことが重要」と田宮さん。どのようにしたらおいしく茶を飲むことができるのか分からないというお客様のために、月2回(第2・4火曜日)、日本茶インストラクターによる「日本茶教室」を開催。茶の上手な淹(い)れ方を中心に、普段なかなか飲めない高級玉露や抹茶などの淹(い)れ方を指導するとともに味わうことができる。茶を販売するショップをブティック内に併設することで、「先ほど飲んだお茶を…」と注文されるお客様も多く、新規ファンの獲得につながっている。
異業種との共同開発で、茶の新しい可能性を開拓
伝統を守り継ぐだけでなく、時代のニーズに合わせて、新しいモノづくり・サービスにどんどん挑戦していくというのが、田宮さんが大切にしている“不易流行”の精神だ。茶の健康成分に注目して、東京の製薬会社と共同開発した「ピュア抹茶カプセル」、京都の老舗洋菓子店と共同開発した「抹茶フィナンシェ」など、異業種交流によって生まれたオリジナルアイテムが話題を呼び、ホームページでの売り上げも増えてきているという。
一時のブームに押し流されず、少量ではあるが“ほんまもん”の高級茶のみを厳選して提供する『舞妓の茶本舗』。京あきないの原点ともいえるそのこだわりが、同店のブランド力(のれん)を高め、信頼を築く原動力となっているのだろう。
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