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お客様の思い出をカタチにしてご提供
“額”に関するユニークな商品展開が話題を呼んでいる『京額』。賞状や絵画に限らず、テニスラケットやギター、ゴルフボールなど、これまでの固定概念を覆すアイテムを額装して提供している。これらのアイテムのほとんどはお客様から持ち込まれたもの。「お客様の思い出をカタチにするビジネス」と岩滝さん。社長自らお客様と真剣に向かい合い、そのアイテムに込められた思い入れや意見、要望などを引き出していく。個々に合わせて、一つの額装を仕上げていく作業は決して安易なことではないが、「形見の品物を残したいというお客様も多い。埋もれた需要の掘り起こしにつながっている」と胸を張る。
古くなった着物を甦らせる新サービスで、顧客のハートをつかむ
今から数年前、タンスに眠っている着物や帯などを加工し、ドレスやカバン、掛け軸などにして甦らせる新サービス『Frame Art』を始めた。変色や虫食い、日焼けなどで生地が傷んでいても、これまでに培ってきた表装技術を使ってできる限りのリフォームを行う。ちょっとした小物が約6,000円からと価格の手頃感も魅力。「古くて着られなくなっても、何とか活用できないか」と考える人も最近では多くなっている。“こんなサービスがほしい”というニーズを具現化した一つの好事例だ。
アートと額の融合で新市場を開拓
「額縁屋らしくない額縁屋を目指している」。明るくオープンな店内には、和紙を素材にした灯(あかり)や、木炭を使ったアートデザイン、ユニークな絵画や書など、“和”を象徴するアイテムを展示。まるで、現代美術館に足を踏み入れたような新鮮な雰囲気だ。岩滝さんが感銘を受けた作品ばかり数十種類集めたもので、作家名などの情報を公表し、“顔の見える”あきないを心がけている。作品を購入していただいたお客様には、「額縁を総合的にコーディネートして提案する」と岩滝さん。“アート”と“額縁”をうまく融合させることで、新たな市場を切り拓くことに成功したといえるだろう。
コミュニティ機能を充実させ、お客様を呼び込む
店内に併設されているギャラリーは、年間50件以上の作品展が開催されている。気軽に使用できる空間サイズ、価格設定が魅力だ。「コミュニティの場として活用してほしい」と岩滝さん。作品展を見に来たついでに、店内をのぞいていくお客様も多い。生涯教育のニーズに応え、「額装の体験教室や木工クラフト教室などを提案していきたい」と抱負を語る。
“額”という伝統商材に、“思い出”という付加価値を加えて、現代社会に適うニューアイテムを生み出した『京額』。社長の自由で柔軟な発想、センスがきらりと光っている。
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