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くだもの 火の國屋

「くだもの」のおいしさに5段階通知簿
品質(糖度・酸度)にこだわるくだもの専門店


 店主 社長の横顔
増永行廣さん 50才
【趣味】 スポーツ(マラソン、スキーなど)
【経営理念】 味覚へのこだわり・正直・誠実
【今後の取り組み】
果物業界全体が消費者に喜ばれる果物づくりをしていくために、小売業として得た消費者の要望をじかに生産農家に伝えることにより、果実の品質向上の一助になれば。また情報化が進む中で、今後はホームページの制作やインターネット販売の可能性について考えていくことにしている。

1 行商時代に生産農家をまわり、自分の舌に味を覚え込ませる
店内お茶のふるさと、宇治田原町を縦貫する国道沿いにガラス張りの店を構えるのが『火の國屋』。熊本県出身の社長が、27歳のときに大手繊維メーカーを脱サラして始めた「くだもの」専門店だ。
 「特に明確な希望の職種があったわけではありませんが、自分の力が世の中でどこまで通用するのか試してみたかった」と増永氏。退職金を元手に果物の行商を始めるかたわら、サラリーマン時代の化学知識を生かして、糖度計とPH(酸度)計を持って生産農家をまわり、自分の舌で味わいながら本当においしい果物とはどのようなものか、科学的に追求する努力を怠らなかった。

2 独自の「仕入れ品質基準表」により高品質でおいしい果物を仕入れる
同店が常に高品質でおいしい果物を販売できる理由は、その卓越した仕入れシステムにある。増永氏が独自に作成した「仕入れ品質基準表」は、例えば温州ミカンなら、S〜LLサイズごとに糖度、酸度のバランスを5段階評価で示し、キロ200円〜600円くらいまでの仕入れ価格のランクを定めたものだ。これを生産農家に毎年提示し、基準がクリアできれば評価値段で仕入れる。「いい商品に対しては評価する」という方式だ。
 また、これまで農家がどのような果実を生産してきたか、過去の商品データを科学的に細かく分析し、品質にバラツキがあるところには改善を求めるようにしている。

店内3 販売方法は、商品の味と価格を数字化し、目に見える形にすることで納得して購入してもらう
明るく清潔感あふれる店内には、季節の「くだもの」のほかにも、ザクロや温州みかんなど社長自ら手がけた火の國屋オリジナル天然果汁や梅エキスなどの健康食品も並べられている。すべての商品には「糖度15度以上」「満点ミカン」などの食品味覚ラベルが分かりやすく表示され、消費者にとってひとつの選択基準となっているようだ。また、はじめてのお客様には必ず試食をしてもらい、味・価格ともに納得したうえで購入してもらっている。
「“これはおいしいよ”といっても、お客様によってはおいしいと思わない人もいる。ですから、こちらでくだものの通知簿をつくって、数字という絶対評価で味を判断してもらうんです」。こうしたお客様の納得を得た上での販売が、信頼と安心感を生んでいる。

4 「味が悪いときは悪い」と正直に説明することが消費者の信頼につながる
果物は農作物なので、気象条件などの影響によって味が落ちるときもある。そういうときは、お客様に正直に説明して理解してもらうようにしているという。
「いちど期待を裏切ってしまうと、お客様の信頼を回復するのに時間がかかりますしね」と増永氏。その一方で、できるだけ多くのお客様においしい果物の価値を認めてほしいとも。消費者の目線に立った、正直で良心的な販売コンセプトは、果物に対するこうした実直な思い入れによるものだ。
「くだもの」に独自の科学的分析を加えて、消費者に分かりやすく表示する『火の國屋』。そのユニークな取り組みは、「状況に応じて的確に商品を選べる店」として確実な信頼を得、多くのファンを獲得している。

店外観 有限会社火の國屋
季節のくだものやオリジナル天然果汁、さまざまな健康食品を揃えるくだもの専門店。科学的に分析した味覚表示とフレンドリーな対応が魅力の店だ。

■会社設立/昭和58年6月
■社員数/4名
■京都府綴喜郡宇治田原町荒木大地8
■TEL.0774-88-4510 FAX.0774-88-5586
■営業時間/午前9時〜午後7時
■定休日/水曜日



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