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個性あふれる品揃えが“売り”
二条城のほど近く、町家を活用した瀟洒な外観が目を引く『麻小路』。合繊製品が市場で幅を利かせる中、麻100%にとことんこだわった店だ。店内には、のれんやハンカチ、ポーチ、シャツなどの定番商品から、扇子やうちわ、ハンドバッグ、靴、ネクタイなどユニークなものまで400種類以上のアイテムが揃う。
一般に麻製品は、洗うとシワになったりヨレたりするなど扱いが難しいといわれるが、「最近は、麻の風合い(シワ・ヨレ)」をおしゃれ感覚で楽しむ人が増えている。吸水性・通気性に優れ、さらっとした感触で親しみがあるのが魅力です」と小泉氏。市場ニーズが多様化・個性化する中、他店にはないユニークな品揃えが、自分だけのマイブームを求める消費者の間でうけているようだ。
“ほんまもん”の魅力
取り扱っている商品は、ほとんどがハンドメイド。麻製品は、麻の植物繊維をほぐして、それを一本一本織り込んで作っていくために、繊維の色合いや太さなどによって、同じアイテムでも風合いが微妙に異なるのだという。「手づくりだからこそ、麻そのものの良さが生きる」と小泉氏。手間ひまかけた“ほんまもん”へのこだわりが同店の魅力の一つとなっている。涼感あふれる蚊帳生地ののれんや、ひし形のタペストリー、財布や小物など、単なる伝統品の枠を超えてインテリアとしても人気が高い。また、絵柄についても、夏なら金魚や朝顔、冬ならクリスマスツリーや門松など、季節に合わせたバリエーションを持たせることで、年間を通して消費者の支持を得ることに成功した。
“麻のプロ”に徹して信頼を得る
麻製品の補修やメンテナンス、多様なオーダーメイドも手がけており、老舗店や神社などから「130年前ののれんを再現してほしい」「獅子舞のたてがみ(麻製)を新調してほしい」といった注文がひっきりなしに入っているという。時間もかかり、決して容易な仕事ではないが、こうした顧客のニーズ一つ一つに真摯に応えていくことで地道に信頼を重ねてきた。「麻のプロとしての役割を果たさせてもらっているだけです」と小泉氏。
また同店では、リネン(亜麻)やラミー(苧麻)など他店ではあまり取り扱っていない麻原料を手に入れることができ、一般消費者だけでなく、専門家や大学生などが研究のために購入していくことも多いという。“麻に関することなら何でもござれ”というワンストップの品揃えが顧客のすそ野を広げることにもつながった。
地域が活性化すれば個店も潤う
「地域全体が活性化することで、自分の店も潤っていくような仕組みを構築することが必要」と小泉氏。現在、二条城の城下町の賑わいを取り戻そうと、御池通千本〜堀川間の商店街有志による「京都二条城城下町振興会」の設立準備に奔走している。「周辺に集積する機屋や染屋などの資源を観光客誘致に活用したい」。今後は、職住が近接する京都らしさを生かしたガラス張りの商店街を目指していくという。
麻製品に特化した豊富な品揃えで売り上げを伸ばす麻小路。『“ほんまもん”を提供すればお客さんは必ずついてくる』という経営哲学を実践し、モノづくりに確実に反映させたことが成功の大きな秘訣といえるだろう。
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