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2001 JANUARY
NO.303
KYOTO MEDIA STATION

 
「創新」
〜輝ける21世紀を迎えて〜

(財)京都産業情報センター
理事長 立石 義雄
土井 達也 氏


 謹んで新年のお慶びを申し上げます。
 本年は21世紀の幕開けの年でもあります。新しい世紀を迎え、明るく希望の持てる年となりますよう、心から祈念申し上げます。
 さて、その21世紀とはどんな世紀になるのでしょうか?  産業革命以降、科学技術の発展が、それぞれの時代や地域の社会形成に大きな役割を演じてきたことは疑いのないことだと申せましょう。そして、最近のI Tの目覚しい進展は、時間と距離を越えた様々な情報へのアクセスを可能にするだけでなく、政治・経済・医療・教育などあらゆる分野での、新しい人々の行動様式や思考方法の創出を刺激していると思われます。21世紀はそのような「創新」の世紀になると思われます。
 京都には他都市にない生活文化の集積があり、それを支えてきたのは、個々人の感性に応じたモノやサービスを個別 に提供する地場産業でした。いま、大量生産社会から成熟社会に入り、再び個人を重視した生活文化の時代が到来しています。I Tの進展で、個のニーズにきめ細かく対応するOne to Oneマーケティングに基づくビジネスの創出が可能になっていると思われます。また、IT革命は緒についたばかりですが、このメガトレンドに乗っていかなければ、産業の存続と発展はあり得ないと考えられます。
京都産業情報センターでは、昨年3月、21世紀における京都産業界への支援のあり方について、中期事業計画「KIIC21」を策定いたしました。この中で、スローガンを、「やさしいアクセス、価値ある情報、広がるネットワーク」とし、このスローガンに基づいて、行動しております。重点施策は、1.インターネットをビジネスの中に積極的に取り入れ、効果 的に活用するための「インターネット活用促進支援の強化」、2.人的ネットワークの形成、事業の強化、新事業の創出を目指すための「人的交流促進の強化」とし、特に経営者にアテンションを当てた活動を強化しております。さらに、当センターには、府内中小企業への情報化に関する中核的支援機関としての役割が期待されており、これらの施策をもとに京都産業界の企業変革の一翼を担いたいと考えています。
 特に、京都には観光・生活・産業・学術の全てが集積しており、この人や情報の力を利用して、企業自らが主体的に果 敢に「創新」への取り組みを行っていくことが重要と考えています。その一例として、当センターでは、昨年秋に京都府商工部と協力して、「ケータイ産業文化研究会」を立ち上げ、「ケータイ」関連産業や文化面 での発展の可能性を探り、新たな市場開拓と京都の主力産業分野の振興に協力しております。  このように、当センターは、「KIIC21」施策に沿った活動を強化し、京都の中小企業を中心とする産業界の活力強化に役立てるようにしてまいりますので、今後とも、当センターの活動に更なるご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。  最後になりましたが、本年の皆様方の益々のご繁栄、ご健勝を祈念いたしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

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