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2000 JANUARY
NO291
KYOTO MEDIA STATION

2000年新春のご挨拶
(財)京都産業情報センター
理事長 立石 義雄
玉林 久人 氏

謹んで新年のお慶びを申し上げます。
昨1999年は、日本経済にとって未會有の不況が底を打ち、ようやく回復の兆しが見え始めたそんな一年でした。
かつての枠組みを越えた大手企業の合従連衡が進む中、いよいよ優勝劣敗の構造が明らかになってきたことを強く感じております。
このような状況の中で、会員企業の皆様方も日夜ご奮闘される毎日であったのではないかと拝察いたします。
さて(財)京都産業情報センターは、1978年の創立以来「情報」を軸として京都の中小企業を中心とする産業界に対し、最新・最先端の「技術と経営」に関する情報を提供するといった支援機能を果たしてまいりました。
来るべき21世紀を目前にひかえ、インターネットに代表されるITのめざましい進展が、産業界における「情報」の持つ意識・役割を飛躍的に変えつつあると言えます。
例えば、ITと物流を組み合わせることにより、これまでは想像もできなかったような新しいいわゆるe-BUSINESSのような世界を生み出しつつあります。
すなわちITの進展による高度情報化社会の到来は、ITの活用による産業のスタイルの変化はもちろんのこと、人々の価値観をも変え新しい産業を生み出すことを意味しております。
このような背景のもとで、当センターはインターネットの有効利用を中心とした「インターネット利用推進事業」において、京都産業界のITの積極活用を図り、京都産業界をリードしてゆくリーディング産業創出を目指したいと考えます。
また一方で、ITの発展もそれを活用するベンチャー精神あふれる人的要素を欠いては結実いたしません。そこで、様々な事業やベンチャー精神にあふれる人材を結びつけるための啓発活動や事例研究といったことを中心とした「異業種交流推進事業」を積極的に展開し、この成果に大いに期待をしていきたいと思います。
特に京都は、1200年の歴史と文化を誇る古都として、平安時代以来全国から様々な分野にわたる人材や情報などが集まることによって、それらが互いに融合しあい影響しあいながら、独特の産業や文化などを生み出してきたという、伝統に裏打ちされた大いなる蓄積があります。いまこそ、歴史を鏡に未来を拓く精神でこの京都の強みを活かす時代ではないかと思います。
当センターでは現在、「KIIC21策定委員会」を設け、来るべき21世紀における京都の産業界の支援のあり方について、その方針を新たにするべく積極的に取り組んでおり、来る新年度には、この新方針に従ってより積極的に事業をすすめる所存でございます。
最後になりますが、昨年当センターのホームページへのアクセス件数が200万件/月を突破しました。このことは皆様方の当センターへの期待の高まりと感じており、今後とも会員企業の皆様方に役立つセンターを目指し、より一層の努力を重ねてまいりたいと考えております。
どうか当センターの活動に更なるご理解とご協力を賜りますようお願いいたします。
本年の皆様方の益々のご繁栄、ご健勝を祈念いたしまして新年のご挨拶とさせていただきます。

MONTHLY JOHO KYOTO