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■起源 |
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わが国の陶磁器製造は、中国や朝鮮の大きな影響を受けて始まり、やがて日本独特のものに生まれ変わってきた。特に京都においては、より一層洗練され、雅やかな独特のやきものがつくられるようになった。
京都におけるやきものの起源は明らかではないが、旧史によると五世紀前半の雄略天皇の頃、現在の宇治市及び京都市伏見区の陶工に御器を作らせたことがあった。
また七世紀初期には、洛北岩倉幡枝栗栖野や上賀茂本山、西賀茂鎮守庵付近で、寺院の祭器や屋根瓦が作られていた。
さらに奈良時代聖武天皇の頃(八世紀前半)に、僧行基が詔を奉じて山城国愛宕郡清閑寺村(京都市東山区清閑寺)に窯を築いて土器を製造しており、その遺跡が茶碗坂といわれている。
こうした古墳時代から奈良時代・平安時代にかけての土器跡や須恵器窯跡、緑釉陶器や緑釉瓦を焼いた瓦窯跡などの存在は、よく知られているところである。 |
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