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●1型DM本人自身の問題

一方、我々自身の問題も挙げておきます。皆さんは血糖測定の結果を、次回以降の注射や食事の調整に反映しておられるでしょうか。そして、そうした短期の視点だけでなく、1週間、1カ月のスパンについても、常に結果の検証と治療方針の再検討を怠らないようにしてください。

また、発症してから1型DMがなかなか自己受容できないケースもあるかと思います。一時期悲嘆にくれることはあるかと思いますが、「覆水盆に返らず」と思い直し、1型DMを自分自身のものとして前向きに捉えてください。逃げていては何も始まりません。
そうすることにより、自分は自分の力でこの状況を変えられるのだとの感覚“Self Efficacy(自己効力感・自信)”を獲得することができ、これが検査数値だけではないQOLの向上に繋がって行くことが期待されます。

このように、周囲に求めるだけでなく、我々自身ももう一度1型DMのことを見直してみる必要があります。