ソモジー効果
【そもじー・こうか】
(一般名)
英:Somogyi Phenomenon

食事量に対してインスリンの注射量が多過ぎたり、食事の時間が大幅に遅れるなどの原因で、弱い低血糖になった場合、その自然回復作用として肝臓で糖新生(→)が起こる。しかし、一旦肝臓での糖新生が始まると、必要量を超えてもすぐには終息せず、その後の血糖値が大幅に上昇してしまう。この現象を、発見者の名前にちなんでソモジー効果(または「ソモジー現象」)と呼ぶ。「血糖値のリバウンド(あるいはバックラッシュ)」と考えると分かりやすい。

ソモジー効果は「弱い低血糖」が原因になっているため、一日のどの時間帯にも起こりうる。ただし、特に早朝高血糖の原因としては、暁現象(→)である可能性もあるので、早朝の高血糖がある場合には、それが「ソモジー効果」か「暁現象」かにより、対応を変える必要がある。

早朝高血糖がある場合には、深夜に低血糖が起こっていないかどうかをまず確認し、そこで(弱い)低血糖が確認されればソモジー効果の可能性が高いので、就寝前のインスリンを減らす、あるいは補食を取るなどの対応が必要になる。もし、低血糖ではないのであれば、暁効果の可能性が高いので就寝前のインスリンを増やすなどの対応が必要である。