速効型インスリン
【そっこう・がた・いんすりん】
(薬剤名)


注射後約30分で血糖降下作用が現われ始め、注射後約2時間で効果が最大になり、5〜6時間後にはその効果が消滅するインスリン製剤。

外見は透明で、人間の膵臓が分泌するインスリンと全く同一の分子組成を持つ(ヒトインスリン)。以前はブタやウシのインスリンが使われていたが、1985年に遺伝仕組み換え技術を使った人工合成に成功し、以後はこのヒトインスリンにほぼ全て置き換わることになった。ノボ社がイースト菌、リリー社が大腸菌を使って、それぞれ合成を行っている。

超速効型インスリン(→)が市販されるまでは、強化インスリン療法(→)において、追加分泌(食事による血糖上昇を抑えるために分泌されるインスリン)を補うために最も一般的に用いられていた。ただし注射してから実際に効き始めるまでに30分かかるので、できれば食事の30分前に注射することが望ましいとされていたが、現実問題として患者にとってその制約は大きいものであった。

IDDM患者や医療関係者の間では「R(アール)」と呼ばれることが多いが、これは「速効」を表す”Rapid”から「R型製剤」と呼ばれていることに起因する。

国内で市販されている主な速効型インスリンとしては以下のものがある。

製剤名

製薬会社

ノボリンR注

ノボ・ノルディスクファーマ社

ヒューマカートR注

イーライ・リリー社