●ランタス
【らんたす】
(薬剤名)


世界初の超持続型(超持効型)インスリン(→)の商品名で、一般名はインスリン・グラルギン。遺伝子組み換えを行ったインスリンである。

ヒトインスリンA鎖にある21番目のアミノ酸をアスパラギンからグリシンに置換し、さらにB鎖C末端の31番目、32番目に2個のアルギニン残基を負荷することにより、等電点(アミノ酸やたんぱく質のような電解質溶液において、電荷が0になるようなpH濃度のこと。その物質特有の性質が最も安定する)を、通常のpH5.5から約pH6.7に移行させてある。これにより、皮下投与後に生理的pH濃度であるpH7.4で沈殿を起こし、非常にゆっくりとした速度で溶解・吸収される。この溶解過程により、皮下からのインスリン吸収の速度を一定以下に保ち、基礎インスリンの代替的な機能を持たせることに成功している。製造はアベンティス・ファーマ社(ドイツ)で、2000年に最初にドイツでリリースされ、日本では2003年の12月に出荷が開始された。

使用法や作用機序など、詳しくはアベンティス・ファーマ自身が用意しているサイト

 http://www.insulin24.jp/

などを参考のこと。