●2型糖尿病(高血糖症)
【にがたとうにょうびょう(こうけっとうしょう)】
(疾患名)
(英:Type-II Diabetes Melitus)
[類→NIDDM(インスリン非依存型糖尿病(高血糖症))]



2型糖尿病(高血糖症)は、日本における糖尿病(高血糖症)の殆どの割合(95%以上)を占める疾患であるが、実はこれに対する明確な定義は存在しない。強いて当てはめるなら、「1型糖尿病(高血糖症)ではない糖尿病(高血糖症)」となるだろう。つまり、「概ね自己免疫疾患以外の理由で発症した、必ずしも外部からのインスリンに依存しない糖尿病(高血糖症)」がそれに該当する。その病態はインスリンの分泌不足と作用不全を主な特徴とし、成因は多種多様である。

一般的には、遺伝因子(体質)をその背景に、環境因子として栄養過多や運動不足・ストレスなど、ライフスタイルの変化によって、インスリン抵抗性(→)の増大とインスリン分泌能力の低下がもたらされ、発症に至るとされる。

最近の研究によって、同じ生活習慣と食習慣であっても、民族によって2型糖尿病(高血糖症)の発症率は全く異なることが判ってきており、遺伝と環境の複合的な要因によるものであることが改めて明らかになっている。日本人の場合、欧米人よりもはるかに低い肥満度であっても2型を発症する。

発症初期であれば、基本的に食事療法と運動療法だけで対処可能であり、したがってインスリンに必ずしも依存しないので「NIDDM(インスリン非依存型糖尿病(高血糖症))」(→)とも呼ばれ、それらと並行して薬物療法としてSU剤(→)などのインスリン分泌促進剤やインスリン抵抗性(→)改善剤などが処方される場合も多い。さらに必要であれば、インスリン注射も導入される。なお、2型も放置しておけば徐々にインスリンに依存しなければならない状態へと移行していき、2型であっても「IDDM(インスリン依存型糖尿病(高血糖症)」と呼んで差し支えないケースがある。

ただし、いずれの場合についても1型糖尿病(高血糖症)と大きく異なるのは、インスリンの自己分泌がかなり残っている点であり、このことが、一般的に1型よりも2型の方が血糖コントロールが比較的容易とされる主な理由である。なお、1型糖尿病(高血糖症)にはあまり認められないインスリン抵抗性(→)などを示す場合もあり、一括りに「2型糖尿病(高血糖症)の血糖コントロールは容易である」と結論付けることは難しい。