●高血糖症
【こうけっとうしょう】
(疾患名)



糖尿病の、より正確な病態を表すために提唱されている呼び方。

糖尿病とは、インスリンの不足または効力低減が原因で、血液中の糖分濃度すなわち血糖値が高い状態のまま維持されてしまう病気であるが、血糖測定の技術が確立される以前は、尿中に排出される糖分以外には、高血糖状態を判断するための指標が存在しなかったので、その名前がついた。

しかし、糖尿病の問題は、高血糖により糖分が尿中に排出されることそれ自体ではなく、血糖値が高止まりしてしまうことにより、全身の血管に様々な合併症(→)を惹き起こすことであるので、「高血糖症」という名称の方が、この疾患の実態と問題点をよりクリアに表しているということができる。

最近では、典型的な精神疾患のひとつとして知られていた「精神分裂病」が、ドイツ語の原語に忠実ではない、一般社会からの誤解を招くなどの理由から、「統合失調症」に変更されており、これらの過程や経緯を参考に、今後「糖尿病」の名称を、「高血糖症」に変更することは、高血糖症による受診への抵抗感を軽減し、高血糖症予備軍の注意を喚起し、ひいて1型DMの地位や状況を改善する上で、非常に有効であると考えられる。