●QOL
【きゅー・おー・える】
(一般名)
(英:Quality of Life)



Quality of Lifeの頭文字で、「生活の質」のこと。DM患者にとっては「QOLの向上」こそが治療の主目的であるとしても過言ではない。

例えば、従来の速効型インスリン(→)では、注射後30分経過しないと効果が現れないため、食事の30分前に注射をすることが望ましいとされていた。しかし、食事の30分前に、食事のタイミングと量に合わせた注射を励行することはそれほど簡単ではなく、インスリン注射を必須とするDM患者にとっては煩雑な作業となっていた。しかし、2002年の超速効型インスリン(→)の登場により、注射は食事の直前にすることが可能になったが、こうしたことは特に、DMを抱えながら仕事をする社会人にとっては、医療技術の進歩によりQOLが向上した一例である。また、いくら血糖コントロールが良好でも、それが入院しているときだけに限られるような場合、それは「QOLが高い」とは評価できない。また、網膜症や神経障害のような合併症がある場合も、ない場合に比べてQOLが下がってしまう可能性が高い。

従来の医療では、「患者」よりもむしろ「病気そのもの」に着目し、病気自体を改善させることにより重点を置いていたが、DMのような慢性疾患においては、「病気を抱えながらもいかに充実した人生を患者に送ることができるか」、すなわち「いかにQOLを高めるか」が、さらに重要なものになってくるであろう。