●経口血糖降下剤
【けいこうけっとうこうかざい】
(薬品名)


インスリンの自己分泌能力が残っているDM患者(主にNIDDM患者)の場合、以下のような、経口で摂取する血糖降下剤を用いて、高血糖を防ぐための治療が行われるケースが多い。

1) インスリン分泌を促すもの
残存する膵臓のβ細胞に働きかけて、インスリンの分泌を促進する。具体的には、スルホニル尿素剤(→)が挙げられる。
2) 糖分の吸収を遅らせるもの
糖分の吸収を遅らせることにより、食後の急激な血糖値の上昇を抑える。食後過血糖改善剤ともいう。具体的には、α−グルコシターゼ阻害剤(→)が挙げられる。
3) インスリン抵抗性(→)を低減・解消するもの
インスリン抵抗性があると、血中に十分なインスリンが分泌されても、インスリンが作用せず血糖値が高止まりしてしまう。よって、インスリン抵抗性を低減・解消することで血糖値の降下を促す。具体的には、インスリン抵抗改善剤(→)。

α−グルコシターゼ阻害剤の場合、副作用として低血糖(→)が起こる場合があるので要注意。低血糖の際には、砂糖などを摂取しても本剤の効果ですぐに吸収されないので、必ずブドウ糖を摂取することが必要である。