●ブリットル型(不安定型)
【ぶりっとる・がた(ふあんてい・がた)】
(一般名)


 不安定型糖尿病のこと。

 1型DMの患者の中には、高血糖と低血糖が繰り返し起こるなど、血糖がとても不安定でコントロールが難しいケースが存在する。

 このような患者のインスリン分泌能をみると、インスリンがほとんど枯渇しているため、治療にあたっては、強化インスリン療法やあるいはCSII(持続皮下インスリン注入療法)を適用するなど、先ず厳格なインスリン療法を行うことが求められる。また、このような不安定型の場合には、インスリンの調節だけでなく、補食や分食など食事面でのきめ細かい対策が必要となってくる。

 一般には、自律神経障害を合併したDM患者では,高頻度に胃の排出遅延がみられる。そうした胃の重度な運動機能障害は,糖尿病性ガストロパレーシスと呼ばれる。人工膵臓によるインスリン注入パターンをみると,胃排出が正常な例では,食後にインスリンの需要が高まり,それ以外では需要は少ない。一方,糖尿病性ガストロパレーシスの例では,インスリンの需要が不規則で,これが血糖コントロールを不安定にしている。このような糖尿病ガストロパレーシスでは,消化管運動促進剤を用いて胃排出遅延を改善すると,インスリンが的確に作用し,血糖値の変化のパターンは規則的になる。