教育家庭新聞 1996/1/6日号

「タイムトラベル」を発展
アクト代表取締役社長 秋田公司

 昭和63年に設立され、自動機の設計・制御を主とするFA分野を、千年の都である京都で手掛けてきたアクト。「平成6年度 文部省学習用ソフトウェア研究開発委託」を受け、マルチメディアによる臨場感あふれる歴史学習ソフトウェアの開発に着手した。去年の12月には、その一環として、「タイムトラベル in KYOTO with GPS」を発売し、これをきっかけにマルチメディア事業部を発足させた。そのソフトは、かつて日本の歴史の中心であった、京都という土地から生まれた歴史探索型ソフト。
 「もともと、歴史という教科は断片的な知識の暗記学習が多い、文字や文章では説明しづらい、実体験がしにくいなどの課題点を持っている。それを、そのソフトではマルチメディアの音声、静止画、動画といった特性を活用することによって、歴史を身をもって学んでいくことができる」と言う。
 ソフトの内容は、現在の京都の地図帳のポイントから、室町時代の日本へ、タイムスリップし、関連する複数の事象を任意に選択しながら、次々に学習が進められる形式になっている。 データも、家元、社寺仏閣、博物館、NHK、東映より貴重なデータを提供してもらっているので、より臨場感のあるものとなっている。
 今後も、この「タイムトラベル」で培った技術、ネットワークを使って、マルチメディア分野での企画・制作を積極的に展開していく予定。「これからも、教育という環境を見直し、社会を築いていく子ども達に、意味のあるものを作り続ける」と語る。

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