室町通

平安時代は室町小路と呼ばれる南北の小さな道だった。「室町」の名を全国に知らしめたのは、天授4(1378)年に足利3代将軍義満が、「花の御所」と讃えられた豪奢な室町殿をこの辺りに造営したため。以来、応仁の乱で室町幕府が衰退する約100年余りの間、室町は政治・文化の中心地として賑わった。幕府の滅亡とともに室町通 も荒廃したが、江戸時代になると呉服店が立ち並ぶ問屋街として発展。現在でも、創業数百年という老舗店が通 りに軒を連ね、室町の伝統のともしびを守り続けている。