綟り織(もじりおり)

経(たて)糸と緯(よこ)糸を直角に交差するように織っていく平織に対し、綟り織では経糸をひねりながら緯糸の間に織り込んでいくため、布面にすき間が生まれ、独特の透け味が表現される。隣り合う経糸が絡み合って編物のような特色を示すことから、からみ織ともいう。横段・縦縞状に絡み織って絽目を表した「絽」、緯糸1本打ち込むごとに、2本の経糸を絡むように交差させる「紗」などがあり、暑い夏を涼しく過ごす日本人の知恵が凝縮された手法である。