緞子(どんす)

経(たて)糸に本撚糸、緯(よこ)糸に連糸を用い、繻子の表裏組織によって模様を表わす絹織物。5本の経緯糸を組み合わせ、その組織点をなるべく連続しないように分散させて織り込むため、布面が重厚で上品なのが特徴。見た目があでやかなので、金襴などとともに、打掛や小袖などに多く用いられる。茶の湯の世界でも重用され、名物道具の表装や茶入れの仕覆などに使う名物裂(めいぶつぎれ)として現在に伝えられている。