宮崎友禅斎
(みやざきゆうぜんさい)1650?〜1736?

江戸中期の扇絵師。出身は京都とも金沢ともいわれる。加賀藩の紺屋頭取であった太郎田屋茂平に染色技法を学んだ後、貞享・元禄年間に京都の知恩院門前に「洛東知恩院扶桑扇工友禅」という工房を構えたという。それまでの模様染の技術を応用して、秀麗豪華で彩色豊かな新感覚のデザインを創出し、現在の友禅染の基礎を打ち立てた。晩年は金沢に隠棲し、加賀友禅の技法確立にも尽力した。著書に、当時の流行模様型を編纂した「友禅ひいながた」がある。