京都は古くからベンチャーのまちといわれてきた。それは平安の昔から、先取の気概にあふれた先人たちが試行錯誤を繰り返しながら築いてきた証でもある。宮崎友禅斎や安倍晴明など、さまざまな京都の先駆者を取り上げながら、ベンチャーのまち・京都の謎を読み解く


■ 俵屋宗達(たわらやそうたつ)?〜1640頃

  江戸時代初期の絵師。京都の富裕な町衆の一人だったともいわれる。

■ 一休宗純(いっきゅうそうじゅん)1394〜1481

  大徳寺第47世住持。その自由奔放で風狂な振る舞いは、後に「一休とんち話」を生む。

■ 宮崎友禅斎(みやざきゆうぜんさい)1650?〜1736?

  江戸中期の扇絵師。貞享・元禄年間に京都の知恩院門前に「洛東知恩院扶桑扇工友禅」という工房を構えたという。

■ 桂昌院(けいしょういん)1627〜1705
京都堀川の八百屋仁右衛門の次女として生まれる。

■ 北垣国道(きたがきくにみち)1836〜1915
明治時代の官僚、政治家。兵庫県養父町能座村出身。

■ 和気清麻呂(わけのきよまろ)733〜799
平安時代初期の律令官人。備前国藤野郡(現在の和気町)生まれ。

■ 板倉勝重(いたくらかつしげ)1545〜1624
家康の関東入封後、武蔵の国に所領千石を与えられ、関東代官、小田原地奉行、江戸町奉行を歴任。

■ 小堀遠州
(こぼりえんしゅう)1579〜1647

江戸時代初期の茶人、建築・造園家、武将。

■ 新島襄(にいじまじょう)1843〜1890
明治時代の思想家、教育者。上州安中藩江戸屋敷に生まれる。

■ 曲直瀬道三(まなせどうさん)1507〜1594
安土桃山時代の医学者。明から帰国した名医・田代三喜に入門して、李朱医学を修得。京都で国内初の医学塾「啓迪院(けいてきいん)」を開設した。

■ 田辺朔郎(たなべさくろう)1861〜1944
弱冠23歳で琵琶湖疎水の開削工事を指導した。その後も、日本初の水力発電を蹴上に実現するなど、京都産業の発展に大きく貢献した。

■ 石田梅岩(いしだばいがん)1685〜1744
江戸時代中期の心学者。石門心学の開祖。「商人の利は武士の禄と同じ」と商行為の正当性を強調するなど、町人や農民に多大な思想的影響を与えたといわれる。

■ 安倍晴明(あべのせいめい)921〜1005
平安時代中期の陰陽師。天文博士。その生涯には不明な部分も多く、謎に包まれた人物である。

■ 福田理兵衛(ふくだりへえ)1815〜1872
材木運搬のため西高瀬川改修を行うなど、運河開発で地域産業の発展に貢献した。