224.墨色(墨染)
「墨の五彩」の「焦」に当る黒色に近い灰黒色をいう。墨染は『衣服令』には「墨」とあり、家人奴婢の衣の色となっている。墨染はまた、僧侶の常服の色でもある。その染法は時代によってちがいがある。奈良時代は橡(櫟の実)、平安時代は椎柴の鉄媒染であり、近世では藍の下染に檳榔子、五倍子、鉄漿を用い、僧衣の墨染には消染といって、紺の下染に油烟墨を六、七返も引染めたという(『愚雜俎』)。このように、墨染と云っても、その色調や墨色の服の使用観念は古代と近世では時代的なちがいがある。
英名「チャコール グレイ」−炭の黒。
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