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203.菖蒲色
花菖蒲の花の色に見る冴えた赤味の紫色をいう。あやめの花の色には白色のものもあるが、「あやめ色」は紫の花色に因んだものである。これに似た色に杜若の花色に因んだ「杜若色」（後出）があるが、「菖蒲色」はそれよりは青みを含み、紫に近い。和名の「あやめ」の名は、その葉に美しい文目があることから来ているという。「菖蒲色」はもとは重色の名称で、その色目は、表青・裏紅梅（『胡曹抄』）、表淡萌黄・裏濃紅梅（『四季色目』）、などの説があるが、これらの表裏の配色は、葉の間に円柱状の肉穂花をつけた菖蒲草を表したものであって、ここでいう花菖蒲の色を表したものではない。
英名「アイリス」−あやめの花の紫。
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